2022.09.01
皆様、昨日までの臨時休診、大変ご迷惑をおかけいたしました。
今回は、新型コロナ感染関連の話題をご提供したいと思います。
学会等でよくお見かけする、国立成育医療研究センターの松本健治先生がWeb講義の中で述べられていたことを、
私なりに簡単にまとめてみたもので、二番煎じですのであしからず。
① 子供はコロナにかかりにくいと考えられていましたが、これは、コロナウイルスが体内に入る際に結合す受容体であるACE2の発現が、小児では低下していることが原因と考えられてきました。しかし、実際には、ACE2の発現量は、大人と同等で、感染率も大人と子供で差がないことが報告されているようです。感染率に差はないのですが、子供では感染しても発症しないことが多いとのことです。これに関することは、新型コロナ感染が流行しだした初期に、よく小児科の先生と話題にしていました。「小児はかかりにくいねー、何ででしょうね?」と。。。症状がない小児から大人に感染する危険性は決して低くないので、注意しましょう。と、いっても実際には、難しいかもしれませんが。。。
②つい最近、特に持病(基礎疾患)のない若者が、新型コロナ感染で亡くなったというニュースを目にしました。
今までにも、稀にそのような人がいることは耳にしておりましたが、基礎疾患のない若年者新型コロナウイルスによる死亡例では、インターフェロンという炎症物質に関連する遺伝子変異があるとのことでした。すなわち、新型コロナウイルス感染時に、ウイルスに抵抗する役割を持つ炎症物質であるインターフェロンが十分に作用しないことが重症化につながるようです。新型コロナ感染以外の通常の日常生活には何の影響もないようです。
人間の身体の仕組みは奥が深く、新しい薬の開発や、新しい病気が発見されるたびに、驚かされるばかりです。