診療のご案内

Guide

当院の診察について

耳鼻咽喉科は、ご自身の目では見ることのできない部分を診察致しますので、不安に思ったり、怖いと感じることがあるかもしれません。そのような時も安心していただけるよう、当院では診察内容をきちんとお伝えすることを大切にしております。
最新の医療カメラやCTなどを使用し患部をお見せしながら、患者さまご自身が病状をより理解できるように説明させていただきます。症状や病気により通院が必要になる場合もありますが、なるべく何度も通院せず、完治することを目指しております。
自分の能力、当院の設備では対応困難な病気については、その分野で経験豊富な医師や病院への紹介させていただきます。 また、耳鼻咽喉科の領域には一部現在の医学でも治療方法の確立していない疾患も存在します。そのような疾患に対しても、患者さまと相談しながらあらゆる可能性を探り、症状改善に向けお手伝いができればと考えております。

主な症状と病気

アレルギー
アレルギー反応(過敏反応)とは、通常は無害な物質に対して免疫系が異常な反応をすることを指します
通常、アレルギー反応が起こると、涙目や眼のかゆみ、鼻水、皮膚のかゆみや発疹、くしゃみなどが起こります。アレルギー反応のうちアナフィラキシー反応と呼ばれる症状は生命を脅かします。症状からアレルギーが疑われ、アレルギー反応の引き金になった物質の特定には皮膚テストが役立ちます。重度のアレルギー反応を起こしたことのある人は、アドレナリンの自己注射用キットと抗ヒスタミン薬の錠剤を常時携帯する必要があります。アレルギーの誘因を避けるのが一番ですが、避けようがない場合はアレルギー注射による脱感作療法が有効なことがあります。重度のアレルギー反応が起きた場合は病院で緊急の治療を受ける必要があります。
耳の病気
めまい
メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、前庭性片頭痛、めまいを伴う突発性難聴、聴神経腫瘍、中耳炎性めまい、外リンパ漏、起立性低血圧、不整脈、心因性めまい、小児良性発作性めまい、などがあります。
(当院では、赤外線を用いた眼振検査装置や重心動揺計などを用いて、めまいを正確に診断し治療するように努力しています。また、希望される方には、静脈注射による治療も行っています。当院院長は日本めまい平衡医学会認定のめまい相談医です。)
耳鳴(みみなり)
耳鳴には、他人からも聞こえる他覚的耳鳴と、自分にしか聞こえない耳鳴があります。他覚的耳鳴は比較的珍しいですが、中耳内の筋肉のけいれんや、軟口蓋ミオクローヌス、脳の血管の病気などでみられることがあります。耳鳴の多くは他人には聞こえない耳鳴で、難聴に伴って生じます。耳鳴の治療には、循環改善剤や漢方薬などを用いることが多いですが、すべての耳鳴を治すことは現状ではできません。治療の目標は耳鳴を軽くし、日常生活に支障が出ないようにすることになる場合が多いです。難聴がある場合には、補聴器の装用も効果があります。また、夜静かになると耳鳴が気になる場合が多いので、耳鳴の音の一部をマスクするように、耳鳴りの音の大きさの8-9割程度の音楽や雑音を流すことも効果的です。人間の耳は、気にする音を聞きにいくようにできています。なるべく耳鳴にとらわれないことが重要です。あまり、とらわれていると、耳鳴りが不安やいらいら、抑うつ気分などの苦痛が増加し、心の病に発展することがありますので注意しましょう。また、カフェインの取りすぎを避けることやストレスの発散も重要です。
音が聞こえない
急に音が聞こえなくなった場合には、耳垢栓塞、突発性難聴、メニエール病の発作、急性低音障害型感音難聴、内耳梅毒、心因性難聴、聴神経腫瘍などの疾患が考えられます。以前から聞こえにくい場合には、慢性中耳炎、加齢性難聴、耳硬化症、耳小骨奇形などが原因であることが多いです。適切な診断が求められます。
必要があれば、補聴器外来にて、補聴器をフィッティングすることもできます。
耳だれがある
外耳道炎、急性中耳炎、慢性中耳炎、好酸球性中耳炎、などが原因です。
耳が痛い
耳痛の原因もさまざまです。急性中耳炎、急性外耳道炎が多いですが、その他、急性扁桃炎や咽頭炎、帯状疱疹、顎関節症、舌咽神経痛、逆流性食道炎なども耳痛の原因になります。
補聴器の相談
当院では土曜日の午後に補聴器外来を行っています。
鼻の病気
鼻水がとまらない
風邪による急性鼻炎、アレルギー性鼻炎副鼻腔炎などが代表的ですが、血管運動性鼻炎や加齢性の鼻炎でも鼻水がとまらないことがあります。そのほか、うつむいたときに片側の鼻から鼻水が垂れる場合には、稀に鼻性髄液漏が原因のことがあります。鼻性髄液漏とは、頭蓋底に隙間があり、そこから髄液が漏れてくるもので、外傷性や腫瘍によることが多いですが、特発性(原因のはっきりしないもの)もあります。髄液漏があると、髄膜炎の危険が高まりますので、注意が必要です。
鼻がつまる・息がしづらい
アレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症(鼻の真ん中の壁が彎曲している)、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎、肥厚性鼻炎、市販の点鼻薬の使い過ぎになどよる薬剤性鼻炎、鼻副鼻腔腫瘍などがあります。当院では、電子スコープを用いて、鼻づまりの原因をしっかり診断します。
においがわからない(嗅覚障害)
最近では新型コロナウイルスによる嗅覚障害が有名です。そのほかのウイルスによっても、嗅覚障害が生じることがあります。好酸球性副鼻腔炎では高率に嗅覚障害を合併します。そのほか、アレルギー性鼻炎、頭部外傷、パーキンソン病、アルツハイマー病、加齢などにも嗅覚障害が合併します。嗅覚障害があると、生命予後が短くなることが報告されています。
花粉症がひどい、舌下免疫療法
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喉の病気
のどに痰がからむ
痰がからむのは、風邪や副鼻腔炎の合併、気管支炎などが原因になることがあります。長期に痰が絡む場合には咽喉頭逆流症(胃酸が咽喉頭までもどり炎症をひきおこす)が原因のことが多いですので、一度ご相談ください。電子スコープを用いて、適切に診断いたします。
のどの違和感がなおらない
声がかれるなどの症状がある場合には、喉頭腫瘍や下咽頭腫瘍のことがあるため注意が必要です。のどは空気の通り道であり、同時に食べ物の通り道であることからかなり敏感にできています。ストレスなどの心因的な原因でものどの違和感は生じます。あまり知られていませんが、咽喉頭逆流症も、のどの違和感の重要な原因の1つです。
のどがはれている
通常は急性咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎など風邪に合併したものが多く認められます。息ができないほど腫れる場合もあり、緊急性を要する場合もあります。特に扁桃周囲膿瘍は、扁桃炎がこじれて、扁桃の裏面に膿がたまる急性炎症で、切開排膿が必要です。
そのほか、アレルギー性の血管浮腫でも、のどが腫れることがあり、注意が必要です。